第21回対話の会プログラム
2019年7月6日土曜日
「和解ってどういうこと?」
09:30 | 受付 | |
10:00 – 10:05 | 開会 | ヤネケ・ロース |
10.05 – 10.15 | 開会の挨拶 | タンゲナ鈴木由香里 |
10.15 – 10.35 | 「我々をひとたび引き離したものが我々を繋げてくれるなんてことがあるだろうか?」 | フィリップ・デ・ヘール |
10.35 – 10.55 | 「日本人に生まれた私と『慰安婦』被害者との出会い、そして『和解』」 | 池田恵理子 |
10.55 – 11.05 | 講演者への質問(1) | ヤネケ・ロース |
11.05 – 11.25 | 休憩 | |
11.25 – 11.45 | 「和解の考察」 | 浅野豊美 |
11.45 – 12.05 | 「共有する事と思いやる事」 | マールテン・ヒズケス |
12.05 – 12.15 | 講演者への質問(2) | ヤネケ・ロース |
12.15 – 12.25 | 美術作品「ダ―ラングとは誰?」の説明 | アルレッタ・カーペル |
12.25 – 13.15 | 昼食 | |
13:15 – 14.45 | 小グループに分かれての対話 | 6グループ |
14:45 – 15:15 | 休憩 | |
15:15 – 15:45 | 小グループのフィードバック | グループリーダー |
15.45 – 15.55 | 閉会の挨拶 | 村岡崇光 |
15.55 – 16.05 | 閉会 | ヤネケ・ロース |
講演者の紹介
フィリップ・デ・ヘール
フィリップ・デ・ヘール氏はオランダ外務省の大使を務め2015年に定年退職。ライデン大学で中国学を修め、オランダの外交官として中国、米国、シンガポール、日本、スウェーデンに駐在する。1995-2000年の期間は、べアトリクス女王陛下の王宮第一秘書として任務に当たる。その時期は丁度、上皇が天皇としてオランダをご訪問され、その準備に際し、両国の歴史や、今回の対話の会のテーマのような疑問や質問が多く話題に上った。それ以来、この事にずっと興味を持ってきた。
池田恵理子
1950年東京生まれ。早稲田大学卒業後、1973年から2010年までNHKディレクターとして番組制作。1997年より女性映像集団・ビデオ塾を主宰、「山西省・明らかにする会」の事務局メンバー。現在はウィメンズ・アクティヴ・ミュージーアム「女たちの戦争と平和資料館」(wam)の名誉館長。
浅野豊美教授
福島県桑折町生まれ。早稲田大学政治経済学術院教授。専門は、日本政治外交史・国際関係学。特に、戦後日本をめぐる国際政治史を、日本帝国の解体とアメリカによる再編成過程としてとらえ、賠償問題を歴史的に異なる角度から検証している。主要著書に、『帝国日本の植民地法制―法域統合と帝国秩序』(名古屋大学出版会、2008年、大平正芳賞・吉田茂賞)、『戦後日本の賠償問題と東アジア地域再編』(慈学社、2013年)がある。1988年3月 東京大学教養学部国際関係論学科卒業、2015年4月から現職。
マールテン・ヒズケス
マールテン・ヒズケスは、オランダの複数の放送局で仕事をし2007年には、エリック・ヴィレムスというドキュメンタリーのディレクターと一緒に、1946年に南スラウェシで起こったオランダ軍の軍事行動について、目撃者たちのドキュメンタリーのエピソードを二本制作。2016年に「うちでは僕の話す事をだれも信じない (Thuis gelooft niemand mij)」というノンフィクションの本ををアムステルダムのAtlas Contactから出版。2018年には、その本のインドネシア語訳がインドネシアで出会いと対話の旅をしている最中にObor Publishersより出版販売された。www.thuisgelooftniemandmij.nl
アルレッタ・カーペル(アーティスト)
アルレッタ・カーペルはArtez美術大学でファッションデザインを学び、現在、デザインと美術の分野の自営業者。その内容は、アムステルダム大学のアムステルダム・ファッション協会(AMFI)での講師やコーチャー。美術プロジェクトの一つとして、アイデンティティーなどの概念についての研究者。また、色と服飾を使って個性的な服飾を探るIndividueel Kleden の事業主。さらに、芸術的美術と作業を用いて、人々の潜在能力を個人的に追求するコーチングをする‘Core quality’ という会社の経営者。パブリックドメインではKapervanderWorm という名前。(https://www.kapervanderworm.nl)
今回の対話の会の趣旨
個人的な体験談や研究内容を通して、「和解って一体どういうこと?」というテーマの通り、「和解」をより深く理解し、そのことに意識を集中してみる。また、そのことを通して、戦争体験の重荷を軽くする一歩とする。
スモールグループで話される内容は、次のような疑問、質問を考えてみようと思ってます。
- 家族の一員として、又社会の一員として、一個人の人生の中で和解がどのように働いたか、又足りなかったか?言い換えると、他者(加害者、家族、同僚を含む社会環境、政府、犠牲者、第三者)の見解を意識化することから始まる和解とは?
- 世代間の和解とは?第一世代の歴史をどのように認識し理解するか。
- 私たちの将来の展望、ヴィジョンはどのようなやり方で、どうあるべきか。